いざ叶うと我にかえるのはよくあること

人はかくも叶わない夢に焦がれるものである。


夢は叶えるものだとは言うけれども、世の中には叶えてはいけない夢もたくさん存在します。
例えば、誰とは言いませんが、幼女ハーレムを作りたいと考えているやつの夢を叶えてしまったら
確実に通報逮捕即実刑の三連コンボが決まってしまいますし
液晶ディスプレイの中に入りたいというやつの夢を叶えてしまったらかなりな確率でグロテスクな展開が予想できます。
まあ、そういう意味ではないとしてもですよ。どっちにしろ不可能なのです。


いえ、前に挙げた例はある意味で可能ではあります。
手段やその後の展開を考えなければ、物理的、論理的に可能な『夢』であると言えます。
そういった意味で、叶わない夢ではないと言えるでしょう。
そう、『夢』の多くは、可能性という意味で叶わないものがほとんどなのです。


しかし、世の中には『物理的に実現不可能な夢』という可能性を真っ向から否定した夢が存在します。
この夢に比べれば、幼女ハーレムなんて十分現実的な範囲であると言えるでしょう。
それが人としてどうかと言う意見は却下します。


例えば、普通の六面サイコロで1〜6以外の目が出る可能性、と言えば分かりやすいでしょうか。
まあ、「サイコロを振って7の目を出すことが僕の夢です」とか
言ってる人は寸分違わず頭のかわいそうな人なのですが、それはそれとして、意味合いは理解いただけたと思います。

要するに、人が決めた物事の中では、「絶対に叶わないこと」がまま存在するということです。
それに焦がれるのは時間の無駄ですし、どうにもならないことなのです。


ですが、我々人間、こうだと言われてはいそうですかと納得できない。
具体的に言うと昨今のレンタルDVD屋でエロDVDコーナーが徐々に縮小されていくのが納得できない。
あそこは流れ行く時代の中で、唯一その存在を約束された空間であったはず。
歴戦の勇者と、名もなく散っていった者たちの 英霊が集う約束の地であったはず。
それがなぜ。
血も涙もない経営者の独裁の前に、我々一兵卒はなすすべもなく戦場を後にするしかないと言うのだろうか。
否、断じて否。今こそ力の限りその柄を握り締め、目にすることができないその聖なる刀身に想いを馳せよ。
うねりをあげる風をその身に宿し、怒れる炎を従え、荒れた大地に安らぎを与えよ。
さぁその身が裂けるほどに叫ぶがいい。ここは理想郷。遠き日に見た―――これ以上書くと
そろそろ訴えられても文句は言えないような気がしますのでやめときます。怖いもんね。版権。


とにかく納得できない。エロDVDコーナーの話は置いておいたとしても
簡単に納得してしまうのは人から想像力を奪い、進化の道を奪うことと同義なのです。


先日、いつものように新作に手を出した僕は、毎度の如く胸の高鳴りを抑えることができませんでした。
初心忘れるべからず。今から出会う女性たちを曇りなき眼で見定めなければなりません。


ここで重要なのは皆様もうお分かりのとおり、攻略順の選定です。
ストーリー的に攻略順が限定されているものなどは涙をのむしかありませんが、そうでなければフリーダム。
各人が持つ属性をを元に、悔いのない選択をしなければなりません。


僕もこの道に入って長いですが、未だにこの瞬間にココロオドルのは
画一的な選択をできたことがないと言う事実に起因します。


そりゃね、自分で自覚してる属性と言うヤツはありますよ。
ハッキリ宣言すると年上のお姉さんとか最高です。…ですが、この属性は三年前には違う属性でした。
三年前は狂おしいほど幼女好き。ナイムネとか神々しい光を放っていた。
だけど真に神だったのはやはりロリ巨乳だった。つつましく奥ゆかしい胸は確かに芸術であった。
だが、ロリ巨乳のあの神をも恐れぬ体のラインはもうすでに芸術とかそういう域を超えていた。爆発だった。
僕はそこに確かに理想郷を見たのです。


そう、そんなニュータイプな体験をしたにもかかわらず、僕の現在の属性は年上。
いったい何が起こったと言うのか。この冒険譚を語るには三日三晩では語りつくせないため割愛するが
やはりきっかけはエロゲだったと思う。


つまり要約すると、何事にもオープンな心で臨まなければならないと言うことです。
今現在の属性に仁王立ちし、その道を極めるのも正しい。だが、それでは偏重された嗜好の海に溺れてしまう。
それではいけない。敵を知り、己を知れば百戦危うからず。
さまざまな角度から今の属性を捉えなおすことによって新たなる発見もあるでしょう。ま、敵なんかいないんですけど。
ラブアンドピース。世界は愛で満ちている。結果として属性が変わったとしてもそれはそれでありな訳ですよ。


で、ちっとも話が進んでないので元に戻すと、新作に手をつけた瞬間
大体30分ぐらいで「コイツは!」と思うキャラが出てきますよね。


もう頭の中では、目当てのキャラのルート展開が大車輪の勢いで展開中。
現実世界の「ご飯よー!」と言う声も聞こえない始末。こうやってダメ人間認定されていくわけなんですが
そこからしばらくして、違和感に気づきます。


どうにも、選択肢がおかしい。


通常ね、どこかの超大作学園筋肉熱血野球茶番だアァァァァ!AVGとかでもない限り
目当てのキャラに関するストレートな選択肢が存在します。
ゆるい攻略とかだと、行き先を選択してくださいとかあって、横にSDキャラが出たりね。


しかしどうにもこうにもお目当てのルートに近づいてる気がしない。こいつは一体どうしたことだ。


でまあ、ここら辺でもう歴戦の勇者たりえる僕は気がつくわけですよ。ああ、またか。と。


あれですよ。区分:サブキャラってヤツですよ。


もうね、理解できないの。攻略させる気がないのになんだこの狙ったようなイベントの数々。
性格も設定も申し分ない、地味と書いて王道と読ませるの が如く的確にツボをついてきやがる。
終いには選択肢だけ用意して攻略できないとかいう、最早その場で実刑判決喰らわしてブンブンの刑に処すべき
ソフトハウスも存在しています。なんだ。ケンカ売ってるのか。


いや、言い分はわかるんですよ。「攻略したい」と思うのはあくまでユーザー側の意見であって
開発側が意図しないフィーバーが生まれることはままあることだと思います。


ですが、昨今のファンディスク乱立状況は異常だとしか思えない。
もう、ファンディスクありきとかいうレベルで、むしろもうそれ前提で本編作ってんじゃないかと言うレベル。
例えていうなら旧作5本で千円になるからって、言い訳しながらエロDVDコーナーへいくムッツリ君の如く。
ごめん。びっ くりするほど例えが分かりにくかった。


とにかく納得できない。ユーザー側の心構えしだいだと言われればそれまでですが百歩譲って
「魅力的なサブキャラ」の存在を認めるとしても、メーカー側は「サブキャラ」であるとわかりやすいフラグを
持たせるべきだと思うのです。


という話を知人にしたところ、ちょっと待てと。落ち着けと。
その気持ちは痛いほどわかるが冷静に物事を考えてみろと。


確かにサブキャラは攻略本編に絡んでこない。
その作品の大筋に関与しないからこそ、サブキャラ足りえるのだ。
だが、ファンディスクにはしる前に見てみろ。
世の中には「おまけルート」とか、「おまけシナリオ」とか、「ハーレムルート」とかいうものがあるじゃないか。


愕然としましたね。


ここにきて僕は反論する術を持ち合わせちゃいなかった。確かにそのとおりだ。
しかも、一度はあきらめた夢を再び見れると言う意味合いでは破壊力は この上ない。
そうか、確かにその通りだ…ッ!


けど待ってみよう。と第三者の知人が乱入してきます。


まあ、いろいろ主張はあるだろうけど、結局のところ、ファンディスクが発売されたら買うんだろ?


またしても愕然としましたね。


僕たちはその言葉に逆らう術を持っておらず、ただその首を縦に振るしかできませんでした。
何も言うことはない。そこにキャラへの愛があるならば、 ただ黙って諭吉を差し出すのみ。
それが僕たちに残された、ただひとつの道です。


と言うわけで、とりあえず恋空のファンディスクの予約に行ってきます。
諭吉を差し出してゆきちを手に入れる。うん。我ながら上手いこといった。



というわけでサブキャラは何故魅力的なのか?というテーマでお送りしました今日の記事。
ちなみにこれは代打日記ですのであしからずw