11eyes -罪と罰と贖いの少女-レビュー
ジャンル:死亡フラグ回避ADV
主人公とその仲間たちが不思議な世界での出来事に巻き込まれていく。全体的に暗め。
感じとしてはFateに近いかな。戦闘シーンあり。
■ストーリー
隻眼の少年皐月駆が、たった1人の肉親である姉を失ったのは5年前のこと。
突然の自殺に、世界の理不尽さ、生きていくことの意味を失った駆。
そんな駆を支えたのは幼馴染の水奈瀬ゆか。
そのおかげで死ぬことはなかったが、なんとなく怠惰な毎日を過ごしていく。
そんなとき、ある不思議な出来事に巻き込まれる。
突如世界が赤く染まり、そこは闇精霊(ラルヴァ)と呼ばれる異形の者がひしめいていた。
理不尽な世界を生き抜こうとする駆、そこで出会う友と呼べる仲間たち。
過去と未来と真実。彼らのたどり着く末は…。
さあゆこう、友と明日のために―。
まぁそんな感じでこのゲーム、戦闘あり死亡ありのバトルものです。
ただ死亡フラグが無駄に多いかな?という気がした。8割くらいが間違えようの無い選択肢ですしね。
ひとつだけ「ちょwww」なフラグありましたけどwまさか○○ぃ後に死ぬなんて…。
一応全てのフラグを拾っていきましたが、回収についてのおまけ的な(Fateのタイガー道場のような)ものはありません。
なので無理に回収する必要はないかもしれません。
ただ、死亡するときは選択してすぐ死ぬので回収自体は楽ですw
プレイ時間は全部で20時間前後ってところですか。
シナリオはほぼ一本と思ってもらってかまわないです。
■キャラクター
主人公を含め、ややマイナス思考なキャラが多い。まぁそんなに引きづらないので大丈夫かな?
・水奈瀬ゆか
駆の幼馴染。彼の姉を含めた3人は同じ施設の出身者。そのときからの付き合い。
優しくおっとりした性格ではあるが、やや駆に依存しがち。
終盤になって覚醒するけれど、ヤンデレ方向に走ってリタイヤしてしまう不遇キャラ。
口癖は「うゆ」。こういうのあんまり好きじゃないんだけど、CV安玖深さんのおかげでうざくはなかった。
メインヒロインになりそこねた子。
・草壁美鈴
学園のひとつ先輩。陰陽道に精通している。お堅い人。
駆たちの良きリーダーであり、赤い世界でも皆を引っ張って行ってくれる。
草壁家の、そして自身の誇りのために力を求める。それ故一度挫折してしまうと…。
戦闘では剣士として前衛を担当。剣を抜いたあとのCGとかかっこよくてたまらん。
戦闘におけるヒロイン。
・橘菊理
美鈴と同じく学園の先輩。有名な小説家の養女。
13歳以前の記憶がなく言葉をしゃべることが出来きないため、普段はスケッチブックの筆談でコミュニケーションをとる。
ゲーム中ではCGの上でもスケッチブックにその台詞がすべて書かれており、声がなくてもキャラが生き生きとしている。
パーティのお姉さん的存在。戦闘では後方支援系。
このゲームの真のヒロイン。個人的お気に入りキャラです。筆談のしぐさがたまらん(*´д`*)ハァハァ<マテ
・広原雪子
学園の後輩。駆のバイト先の後輩でもある。眼鏡っ娘。
底抜けに明るく、あまり周囲の空気を読まないお騒がせキャラ。初見のうざささえ乗り切れば何とか…。
実は過去に壮絶な体験をしており、普段の様子も実はそのせい。
戦闘では大降りのナイフ二本を持って敵を素早く切りつける切り込み隊長。
最初の犠牲者ヒロイン(謎
・田島賢久
同級生の素行不良少年。学園を休みがちで出席日数がやばい。大食い。
ひょうきんな性格でバカな言動も目立つが、内面は熱い心をもつ。
戦闘は火を発火させて攻撃(パイロキネシス)。遠距離型。
終盤のあるイベントにおいては涙を誘うシーンが。惜しむらくは挿入歌の出来か。
…語尾はフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(笑)
・百野栞
イタリアから転向してきた帰国子女。小さな身体で感情表現に乏しく、無表情。
人との交流を拒み、図書室で本を読み漁る毎日。実はある目的でやってきたのだが…。
活躍の場は終盤。パンマギカ最高(ぉ
はいてないヒロイン<ちょw
・照屋匡&菜月香央里
日常パートのサブキャラ。クラスメイトで、この二人は幼馴染。
匡が変態でばかなことをいい、香央里がそれを粛清するというコンビ。駆とゆかの良き友人。
おせっかいな面があり、駆たちを何かと気にかけている。終盤の佳境に入ると空気になるけどw
ちなみに男のほうと自分の下の名前が…。死亡イベント無くて良かったw
・皐月駆
本編の主人公。目の病気のため片目が見えなく眼帯をしている。
序盤は理不尽な世界に絶望していて、やる気ナッシングのへたれですが赤い夜を体験して徐々に変わっていく。
根が暗いので、そこを受け入れられるかどうかがポイントかも。
途中から戦えるようになって美鈴の剣を借りて戦います。
最後のぶち抜くシーンは震えた(・∀・)イイ!!あのCGがあって本当に良かった…。
■CGとか音楽とか
音楽は日常、戦闘シーン等それなりのが揃ってます。神曲とは言えないが雰囲気を盛り上げてくれます。
OP、EDはあまり印象には残らなかったな(´・ω・`)
CGは文句なしです。っていうか細かいギミックが冴えてます。
指とか目線とか台詞に対して口パクするとか。キャラ自体も動きますしね。
一番驚いたのは菊理が喋れないので筆談するんだけど、スケッチブックに全ての台詞が書かれたCGがちゃんと用意されているところ。
ペンで字を書く動作も入ってるし…。これはかなりインパクトありました。
戦闘シーンとかグロいシーンはまぁやり過ぎない程度の中程度のもの。
欲を言えば戦闘エフェクトをもう少し多彩にして欲しかったけど…まぁ高望みかもしれません。
■システム
このゲームに特徴的なものとしてクロスビジョンモードというのがあります。
これは主人公とは違った視点から物語を見る、または過去の出来事を説明するというものです。
日常のイベントを含めた全てのシーンを時系列ごとに並べた回想、と思ってもらってもいいかもしれません。
話が進むにつれ、選べるシーンが増えていきます。
勝手にシーンが挿入されるわけではないので、自分のタイミングでいつでも見ることができます。
他視点を見なくてもクリア自体は出来ると思いますが、物語の補完としても十分な役割を持っているので見るべきでしょう。
もうひとつ、面白いなと思ったのはテキストの形式。
通常のゲームだと、大抵が下にメッセージウィンドウがあってそこに台詞が表示されるか、全画面でノベル形式に表示されるかの二種類。
けれど、このゲームはその両方を使いこなしてます。
説明口調なところや、第三者的な視点から見たいときはノベル形式にして、個人の主観が入るときはメッセージ形式で…。
他にもこれを使ってる作品があるのかもしれないけど、なかなかいいシステムだなと思いました。
その他のスキップやらクイックセーブ等の一般的な機能も一通り揃ってます。
どのボタンに何の機能を設定するかの割り振りも決めれますよw
ただセーブデータをロードしたときが若干遅いかなという気がした。
■その他
パッチがHPから出てます。内容はCG演出強化やテキスト修正ですが300MB超えてます(ぁ
えちぃシーンは紹介したキャラを含めてもう一人分ありますが(香央里は除く)あまり期待しないほうがw
一つの一連のシーンを二つに分けてるだけだとか、状況があまり喜ばしくないときのえちぃとか…ね。
ただ賞賛するならば、服を脱がす過程がえろいというところかw
リボンだけ、ボタンだけ、スカートだけ…。その差分CGが細かいところは凄いと思った。
タイトルメニューで選択肢が増えるのは普通だけど、まさかアレの枠まで増えるとは…(謎
まぁそれを知ったときは歓喜したがww
■まとめ
キャラ別のENDというのはあってない様なものなので(というかえちぃシーンが見れる程度)Fateばりのキャラ別ENDは期待できない。
とはいってもラストの結末をああする以上キャラ別に深く入り込むのができないのは仕方ないわけだが。
攻略順はまぁ自分の好きなキャラを最初に持ってきてもいいと思う。最後は菊理になるかも。
また、謎を予想したり解明するのもこのゲームの面白さだけど、いくつかわからないこともちらほら。
その点を含めた不満というか感想的なものを、ネタばれになるので最下部ページで紹介するw
話のネタが魔術やら協会やらが出るんですけど、禁書目録ネタが出るとは思わなかった。
あっちは小説全部読んでないから詳細知らないけど、同じ設定使ってたりするんじゃないかな。
特に栞が持ってた本のタイトルは…wあれは自分じゃなくても気づくだろうw
そんな異能力者達が協力して戦う戦闘もの、魔術ものが好きな方は是非どうぞ。銀様もでますよ。
久々にはまった作品でした。
〜おまけ〜
美鈴と雪子が駆を取り合って腕を引っ張り合うシーン。
腕が引きちぎられそうな駆を見た菊理が間に入って取った行動は…
ちょwwwwとめないのかよww
また絵の出来の悪さが笑いを誘うwww
↓以下に疑問に感じたことを反転(ネタばれあり)↓
○劫の目の保持者に草壁操がいた
駆が終盤に自分が美鈴の技をうまく使えたのは劫の目の保持者に草壁操が居たからっていってた気がするけどどこにも書いてないような…。
劫の目にある魂の記憶としてあるなら、操は死んでるんじゃ…。それとも別の平行世界の操のことか?
終盤の(・∀・)イイ!!場面で「ん?」って思う引っかかる点になったので残念だったな…。
俺が知らないだけかもしれんけどw
○美鈴や雪子ルートのえちぃしーんで菊理の話がでてくる
ノーマルENDだと部室のイベント(この席は誰か座ってたっけのやつ)から、皆が菊理のことを忘れているはずなのに
なぜかえちぃしーんで胸の話が出るときに「菊理先輩みたいに大きくない…。」とまるで知っているかのようにしゃべる。
その後何の違和感もなく進んでいくけど、これはきっちりして欲しかったなぁ。
忘れてるんならそんな言葉はでないはずだし、出ても「菊理先輩って誰だっけ?」みたいなフォローがあるべきだと思う。
↑ここまで↑